令和4年3月1日に、船橋市議会「令和4年第1回定例会」で2つのテーマについて一般質問をさせていただきました。まずは本市の公共施設に関する答弁をご紹介します。

本年度議会が始まり、市長による市政執行方針並びに本年度の予算案が出されました。昨年度より税収の増加が見込められる中、各分野において新たな事業が出されております。
今回の答弁では、新型コロナウイルス感染症の影響が続いている時代の変革期の中でどのように市政を運営していくのか、また、今現在の問題について市としてどう対応していくのか、こうした問題意識のもと、市政執行方針に対して質疑を行いました。
2022.3.1_令和4年1回定例-1

【林としのり一般質問と市の回答】

今後20年間の公共施設の保全事業費について
令和3年第4回定例会の一般質問の中で、私は「公共施設の課題に対してどの様に対応していくのか?
?」と伺ったところ、市から『(仮称)公共施設整備金の設置を含めて検討しており、今後はこの基金を保全等に活用したいと考えている』と答弁がありました。

そして今回の定例議会で、本市において新たに、公共施設の計画的な保全及び更新に必要な経費に充てることを目的とした「船橋市公共施設保全等基金」を設置する条例案が出されました。金額としては、令和3年度補正予算と新年度予算を合わせた約72億円を積み立てるものとなります。
基金条例が速やかに提案されたことはもちろんのこと、積み立てる額、方向性ともに大変評価できるものであると考えております。
しかしながら、本市における各公共施設は、昨年3月に出された船橋市施設類型別方針、個別施設計画の中を見てもわかる通り、20年以内の建て替え更新を迎える施設は約60施設以上にも上り、このペースを踏まえると毎年の単年度予算内では到底まかないきることができない施設数であることが見て取れます。

<船橋市施設類型別方針(個別施設計画)>
https://www.city.funabashi.lg.jp/shisei/keikaku/003/p090806.html
blog20220327

本市では「将来財政推計」が出されているのですが、これは向こう10年間のものであり、今後予想される公共施設の建て替え更新の山が10年後から20年後にピークを迎えることを考えてみますと、今のうちからしっかり対策を立てていくことが不可欠であると思っています。
そこで、まずは想定されている保全事業費の規模について確認をいたしました。

〔質問〕
Q. 船橋市施設類型別方針、個別施設計画で想定されている公共施設の建て替え更新の額は、20年間でどのくらいを見込んでいるのか?

〔答弁〕

企画財政部長:

『今後20年間の公共施設の保全事業費は、総額で600億円を見込んでいます。また、600億円のうち25%にあたる約150億円を一般財源として見込んでおります。基金の運用につきましては、各年度で必要となる一般財源のうち、5億円を超える額を基金から取り崩す予定で、概算ではありますが20年間で約54億円を取り崩す見込みとなっています。 』

〔質問〕
Q. 今回、補正並びに新年度予算内で積み立てる金額について、何年後まで、新たな積み立てをせずに、基金内で対応可能と予測しているのか?

〔答弁〕

企画財政部長:

『法令等の改正や緊急的な改修が生じず、現在予定している保全事業だけを実施した場合、令和24年までの21年間は現在の基金をもって計画どおりに事業を実施できる見込みです。』


基金の積み立てに関する工夫の余地について
保全のみで対処できる前提であれば、今回の基金72億円という積み立て規模は十分大きな金額であると言えます。しかしながら、今後起きるのではないかと言われている大規模災害であったり、国の方針によっては法令改正等によって、当初の予定では改修・修繕で対応すると決めていたものでも予定外に建て替えにシフトしなくてはならない事態が発生する可能性もあります。
基金の今後の積み立て方については、未利用地が出た際の売却金も積み立てに充てると市から伺っております。これについても、予定していた通りに未利用地が生じなかった場合はどうするのか、単年度予算で出していくのか、また、行革を進めていくのか、当初予定していた建て替えの施設を改修に変更するのか。
こうした議論がその都度生じてしまうことになり、市民の方に負担を求める結果につながりかねないと懸念しております。
他の市区町村の一部では、将来を見越して公共施設の整備基金を設けている自治体もあります。その積み立て方法も各々違い、毎年少しずつ積み立てている自治体もあるようです。
そこで、次の質問を行いました。

〔質問〕 
Q. 建て替えが本格化する20年後、30年後を見据えたとき、今回積み立てる約72億円だけでは到底足りるとは思えず、私としては将来の備えとして毎年積み立てていくことも選択肢の一つとして必要と考えるが、本市の見解はどうか?

〔答弁〕 
企画財政部長: 

『今後の基金の積み立てについてですが、令和4年度以降、JR南船橋駅南口市有地貸付料収入を継続的に積み立てていく予定です。また、余剰財産の売払い収入が生じたときも、これを積み立てることを予定しております。なお、令和24年度以降に迎える建て替えのピーク等に備えるためにも、事業の平準化、施設の再配置といった検討を行いながら、保全事業費を見直すとともに必要となる額をあらためて算出し、基金への積み立てについても検討してまいります。』

との回答を得ました。
事業の平準化、施設の再配置などの将来の建て替えピーク等を考えると、今後より慎重に検討が必要となってくることも理解はいたしますが、必要な建物まで「老朽化で維持できないから無くす」といったことがないようにしっかり将来を見据えた積み立て計画を進めていくことが今後大切になってくるものと思います。


本市資産の総合的な取りまとめを担う部署の創設について
公共施設の管理については多くの部署にまたがっており、それらを正確に把握してまとめ上げ、方針を出していく事は容易ではありません。
私としては、選択肢の一つとして新たな課を設けていくこともあって良いと思います。他の自治体の取り組みを調べてみますと、資産経営課等の部署を設けて運営しているところも見られます。
そこで、本市における導入について市に質問しました。

〔質問〕 
Q. 本市としても、限りある資源を大切に運用したいと考えるならば、本市資産の総合的な取りまとめを行う部署があってもよいのではと考える。補正が通り、新年度予算が通れば、基金約72億円をどのように活用するのか具体的にまとめていかなくてはならないことも踏まえ、本市の見解はどうか?

〔答弁〕 
企画財政部長: 

『公共施設マネジメントにつきましては、行政の経営資源の効果的運用という観点でハードとソフトの両面からさまざまな検討を行う必要があることから、令和元年に財産管理課より組織を移管し、現在、行政経営課において所管しているところです。
今後の公共施設マネジメントは、改修を中心とした保全事業だけでなく、施設の建替えといった更新事業が増加することが予想されます。また、同時に、施設の在り方、サービスの検討などを行っていく必要があります。今後これらの状況を見ながら、議員からご提案いただきました新たな組織体制につきましても検討してまいります。』

との回答を頂きました。

市政執行方針にも『財源や人材、施設など限られた経営資源を効率的に運用していくとともに、時代の変化を捉えながら、持続可能な行財政運営を実現していきたいと考えております。』とありますように、今後、今ある資源をどう守り、運営をしていくのか、という点は非常に重要になってくると考えます。
公共施設マネジメントをどのように進めるのか、引き続き今後の在り方について議論を深めてまいりたいと思います。

〔令和4年第1回定例会 一般質問(2022.3.1)〕 
林 利憲 
1.議案第16号 船橋市公共施設保全等基金条例について
2.所有者不明雨水管について

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